基礎鉄筋の錆、放置するとどうなる?原因と対策、メンテナンス

基礎の鉄筋が錆びてしまう原因として、以下の点が挙げられます。1つ目は、コンクリートの中性化です。コンクリートは、本来アルカリ性の性質を持っていますが、空気中の二酸化炭素と反応することで、中性化が進んでいきます。中性化が進むと、鉄筋を保護しているアルカリ性の皮膜が失われ、鉄筋が錆びやすくなります。2つ目は、塩害です。海に近い地域では、海水に含まれる塩分が、コンクリートの内部に浸透し、鉄筋を錆びさせてしまうことがあります。3つ目は、ひび割れからの水の浸入です。コンクリートにひび割れが発生すると、そこから雨水が浸入し、鉄筋を錆びさせてしまうことがあります。これらの原因によって、鉄筋が錆びてしまうと、以下の問題が発生します。1つ目は、鉄筋の強度が低下することです。鉄筋が錆びると、鉄筋の断面積が減少し、強度が低下します。強度不足の鉄筋は、基礎の耐久性を低下させ、地震などの外力に対して、基礎が破壊される可能性を高めます。2つ目は、コンクリートのひび割れを促進することです。鉄筋が錆びて膨張すると、周囲のコンクリートにひび割れが発生しやすくなります。ひび割れは、さらに水の浸入を招き、鉄筋の錆を進行させるという悪循環を引き起こします。3つ目は、コンクリートの剥落です。鉄筋の錆が進行すると、コンクリートが剥がれ落ちる可能性があります。コンクリートが剥落すると、鉄筋がむき出しになり、さらに錆びやすくなるという悪循環を引き起こします。これらのことから、鉄筋の錆は、基礎の耐久性を低下させ、建物の安全を脅かす可能性があるため、放置することは非常に危険です。鉄筋の錆を防ぐための対策としては、以下の点が挙げられます。1つ目は、コンクリートの中性化対策を行うことです。コンクリートの表面に、保護材を塗布したり、防水性の高いコンクリートを使用したりすることで、中性化を抑制することができます。2つ目は、塩害対策を行うことです。塩害の恐れがある地域では、耐塩性のある鉄筋を使用したり、コンクリートの密度を高めたりすることで、塩害を抑制することができます。3つ目は、ひび割れを早期に発見し、補修することです。コンクリートにひび割れを発見した場合は、専門業者に依頼して、適切な補修を行いましょう。鉄筋の錆を防ぐためには、定期的な点検とメンテナンスが重要です。